農業実践大学メガファーム説明会に行ってきた。
おはようございます。八ヶ岳西麓・長野県原村の朝は、ただいまマイナス3度、そこそこの冷え込みです。
朝3時過ぎに起きたときは、部屋も結構冷えてました。薪ストーブ活躍中。
さて、昨日の夜、八ヶ岳中央農業実践大学校がメガファームを誘致する計画をしているということで、説明会に行ってきました。
土曜日の夜に入れなかった人たちに向けた平日の夕方からの説明会。子育て世代にとっては厳しい時間帯。それでも、たくさんの人が足を運んでいました。今回はたくさん入るよう、体育館で開催。寒かった・・・・
農業実践大学校は、原村・茅野市の境目の場所にあり、標高も1300m程度の高い場所にあります。ここで、何かあったらすべての水、土に影響が及ぶのは誰にでも想像がつくような場所なのです。
内容としては
・農業実践大学校は、事業仕分けで国からの補助金がなくなったあと、経営が逼迫しており債務超過状態
・補助金はもう難しいため、事業を誘致して立て直したい
・現在、日本の酪農状況は酪農家の減少により厳しい状態で、それをメガファームにより補っていく流れ。その流れにのり、本州の酪農を救う事業価値があるもの
・事業自体は、茨城県のメガファームの第一人者、瑞穂農場と共同で行っていく
・事業で生産する牛乳は本州で販売が見込め、堆肥は近隣農家やホームセンターで販売。需要は十分ある
ということでした。
いろんなことを思いましたが、個人的な懸念点は
・そもそもの事業主体がはっきりしていない。はっきり開示されていない
何かあったときの損害賠償、保証など誰がどう、責任をとるのかがそもそもはっきりしていないため、ここからふわっとなる。
・災害はもとより、長期的視点の事業リスク情報がすべてにおいてはっきりしていない。把握しているかも微妙。
災害が起こった時どうするの?何か環境に影響があったときどうするの?という懸念に対し、瑞穂農場の技術があるから大丈夫、との一点張りで、そこを超えたところについての言葉はなく、そももそもそこは、誰もわかっていなさそうな印象でした。
また、そもそもの事業リスク。今後、酪農家は減少するかもしれませんが、人口も明らかに減っていくので、今、事業の主軸としている牛乳の販売、堆肥の農家、周辺のホームセンターでの販売は明らかに減っていくと思われる中で、どこまで長期的視点で事業を考えているのか。
さらに、撤退することになった場合、どのような撤退手法で、誰がどうやって施設を活用していくのか。その視点がまるっと抜けている。
誰もいなくなった、というときに巨大施設と牛たちだけが残るという危険性に対し、おそらく、瑞穂農場もメガファーム経験年数からいうと経験していないと思われるリスクに対する対策、方針が全くきこえてこなかった。
・学校の経営とメガファームとの関連性が希薄、明確ではなくそもそも学校再建がメガファームにより可能なのか不明
話を聞いている中で、非常に根深いなと思ったのは、そもそも補助金ありきの事業構造で、大規模な施設事業を始めてしまったそもそもの大学校であることに加え、その大型施設自体をもてあましている状況の中、解決策が人口減少に対しての効率化事業が解決策であり、それが農水省、つまり国の方針に沿っているということ。
これは、まさに、原発、メガソーラーと同じ構造で、だれも数十年先のことがわからず、「技術が安心」という一点張りで撤退リスクのことは示されないということです。
これがなくなったら学校自体がなくなるよね。そうしたら、今度はどんな変な企業が買いに来るかわからない。
それでも、このメガファームはあまりにも環境的なリスクが大きすぎる。
やっぱり、国政って生活と直結してる。日本のあちこちで、起こっている問題が、近くで起こってきた。
そういうことなんだなと。
非常に深い、闇をみた感じです。
それでも、自分にできることを、探したい。そして、これは、住民がジブンゴトになっていかないと厳しいなと思ったのでした。
原村、茅野市だけでなく、諏訪湖、そしてその水の流れが影響していく静岡県のほう。
すべての人たちにとってタニンゴトではないこの事業。説明会にまずでてみてほしいです。
12月9日 13時30分~ 八ヶ岳自然文化園
そして、原村の心ある人たちが立ち上げた「八ヶ岳水とメガファーム考える会」主催で北海道のメガファームの事情を知る人をゲストに迎えた勉強会があるようです。
12月12日 10時〜原村中央公民館にて
→(12月11日追記)場所は、八ヶ岳自然文化園 大研修室になったそうです。
知って、考えて、行動したいものです。
個人的には、もう明らかに「メガ」な時代じゃないし、もう、そんなこと直観でわかるのに、こういういろんな思考、状況をまとめながらなんかいろいろやってかなきゃいけないのって本当にもどかしいんですけどね。
地球ってこういう場所なんだっけか。そうだっけか。って思いながら、思考停止になったほうがすごい楽なんだろうなっていうことも思ったり。
いや、しませんけどね。マトリックスの世界にはいきたくないし。それでも、もどかしい。いろんなものに、飲み込まれず、冷静でいきたいです。
ディスカッション
コメント一覧
メガファーム 恐ろしいです。畜産=二酸化炭素=地球温暖化 密接な関係。時代の流れに逆行している。食肉処理場も、完備するのでしょうか。水質汚染はどうなるのでしょうか?
放牧なら7頭しか飼えない広さに、1200頭。今後、温暖化により、様々なウイルスが発生し、一気に感染。毎年のように起こる、鳥インフルエンザによる、鶏の大量廃棄。牛も大量廃棄されることになるのでしょうか?
無理やり妊娠させ、その子供を引き離し肉にする。その子供に与えるはずだったお乳に群がる人間。お乳が枯れるとまた強制妊娠。痛みや、悲しみ、苦しみ、喜びを感じる事の出来る生き物。
歌手のマドンナのように、肉、魚、乳製品を口にしなくても、十分生きていけます。
お金の為。人間は恐ろしすぎます。
コメントありがとうございます。そうなんです。本当に、おっしゃるとおり、時代に逆行しているだけでなく、この農業、観光業が主の美しい村をすべて変えてしまうだけのリスクを伴う内容なのです。
世界的に工業畜産がみなおされ、ヴィーガンが広まりをみせてきている今、この内容のあまりのギャップに言葉がでませんでした。
ただ、このメガファーム構想は、農水省を含めた国の施作でもあることがわかってきたことで、今後メガソーラーのようにどんどん同じようなことが全国的に起こっていく可能性もあると懸念しています。
住民一人一人がジブンゴトとして代替案を含め、考えられることが大切だなと痛感しております・・・
少しずつですが、動きもあるようです・・・ご存じかもしれませんがこちらもご参考までに。
https://yatsugatake4thefut.wixsite.com/act4-future/?lang=ja