ピーマンを食べられるようになった日
小さい頃からとにかく、ピーマンが嫌いだった。
あの匂い、食感、何よりあの苦さ・・・
それは大学生になっても克服できず、私は一生、ピーマンが食べられないものだと思っていた。それでも別に困らないしー
それがある日を境に、全く平気になってしまったのだ。
先ほどの記事を書いていたら久しぶりに思い出したので、寝るのをもう少し延ばすことにした・・・
大学4年生を終えた春休み、大学院への進学が決まっていた私は、かねてから行きたいと思っていたカナダのバンクーバーへ1ヶ月間短期留学をした。
毎日朝から夕方まで英語の学校へ通う、比較的ハードなコースだった。
初めてのカナダ、長期滞在・・・ホストファミリーに空港で出会うときはドキドキだった。
バンクーバーで自分の名前を持ったホストファミリーを見つけたときはそれはうれしかった。優しそうな老夫婦。実際、このご夫婦はとても優しく、おかげで私の留学生活はとっても快適で充実したものになった。
空港から家に向かう車中、奥さんが私に聞いてきた。
「今夜はあなたの歓迎会ね。腕をふるって食事をつくるつもりなの。何か嫌いなものはある?」
私は即座に
「ピーマン!(英語でもこの発音で)」
と答えたが、どうやらピーマンが通じない・・・
え?ピーマンって英語じゃないの?
困った・・・(当時電子辞書なんて持ってないし)
でもまあ、いいか、と思い直し、「特にありません」と答えてその場は終了。
そして、夕方まで部屋で休んでいるとお食事ができたという声が。
ウキウキしてテーブルにつくと・・・
なんと、そこには色とりどりの奇麗なピーマン(パプリカ)のサラダがどどーん
私がサラダをみながら「こ、これはなんですか?」と聞くと、奥さんはにっこりと「These are peppers!」と答えてくれた。
そっかー、ペッパーだったのかーーーー
凍り付く表情を悟られないよう、必死で笑顔を作る私・・・
たんと召し上がれ!とにこやかに私を見つめるお二人・・・
えーい、初日に印象悪くしちゃ、1ヶ月どうするんだ
ピーマンくらい食べないと女がすたる
自分を奮い立たすこと0.2秒。にこやかにサラダをいただいた。
思ったより、大丈夫だった。
奥さんがものすごく料理上手だったということも幸いした。
それ以来、私はピーマンが食べられるようになり、息子にも「おかーさんは好き嫌いがないのよ!」と胸をはって言えるようになったのだ。
このご夫婦には留学のこともあるけれど、ピーマンのことではいくら感謝してもしきれない。
今頃どうしているかなー
当時メールもなかったので、いつの間にか連絡が途絶えてしまった。
今だったら帰国後もFacebookなんかでつながれるんだろうな。
ディスカッション
コメント一覧
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少し前の時代は連絡手段がころころ変わったりで、疎遠になった人が結構居ます。今ほど手軽で簡単に繋がれれば切れなかった縁もあったろうかと。
ピーマン食べれるようになって良かったね。まさかそのタイミングでピーマン食べることになるとは思ってなかったでしょうに、笑えました。
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>まーちゃん、こんにちは!
コメントありがとう!!
そうなのよね。その頃は海外の方との連絡方法って文通しかなくってね・・・
どうしてもおっくうになってしまって、途絶えてしまったのよ。
今はメールもスカイプもいろいろあるよねぇ。すごいことになったもんだね。
ピーマン、まさかのサプライズだったのよー。あのときの雰囲気はリアルに思い出せるくらい、印象的だったわ。今はよき思い出です。
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私もバンクーバーに1年間留学していました!
Miyoさんも行かれたのですね。。。
なんだか嬉しいです^^
楽しかった日々を懐かしく思い出し、面白い記憶がよみがえりました^^
それからピーマン!私も子供のころ大嫌いでした(笑)
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>ecruさん、おはようございます!
おぉぉ、ecruさんもバンクーバーに?!
しかも一年も!すごーい、嬉しいなぁ。もしかして、時期もかぶってたりして・・・(^∇^)
学校帰りにスタンレーパークを散歩したり・・・楽しかったです。
そしてピーマンも☆思わぬ共通点に朝からテンションアップです!ありがとうございます!