恐れとのバランスをとる

2019年2月11日

先日、久しぶりに打ち合わせに同席した。
一人で事業をやっている経営者の方に提案を持っていったのだ。

私たちが今やろうとしていることは、まだあまり世間では広まっていない。
広まってこなかったのはそれなりの理由がある。

モノや成果物ではなく、純粋なサービスをウリにしているので、まずは信頼を得なくてはならないのだ。そして仮に信頼を得たとしても相場がわかりにくいので金額設定が難しい。

幸い、今一緒にやっているパートナーの友人とはそこらへんの感覚がピッタリなので提案の方針や金額もサクサクと決められている。

なので、今回の提案も・・まあ、五分五分かな、という感じだった。

その経営者の方は今まで外注との仕事であまりいい思いをしてこなかったということで、最初の1カ月、試用期間がほしい、とおっしゃった。

その金額が・・・かなり安かった。

でもまあ、私たちに機会をいただけることが何よりありがたかった。
とてもチャンス、なのだ。

・・・と、奥底ではわかっているのに、モヤモヤと私の中から何かがでてきた。

やはり、その金額に対して、だ。

こんなに安いのか・・・
1カ月たって信頼されなかったら・・・
逆にこの金額でここまでやれるんだったら、とその後もこの金額を提示されたら・・・

モヤモヤモヤ。

ただ、このモヤモヤはなんというか、表面的なもので、深いところから出てくる感じでなく、それを冷静に観察している自分もいた。

根本的に、いい流れなのだ。
始動して2か月で、こんなにね、動けるのってちょっとないよ。
提案する相手がいるってすごいことなんだよ。

・・・わかってるんだ。なので別に焦りもしないし、心配もしていない。

もし、1カ月でご縁をいただけなかったとしても、必ず得られるものはあるはずだし、精一杯やればいいだけ、なのだ。

で、このモヤモヤの根本をみてみると、やはり「恐れ」なんだ。

仕事の場面にでていくと、「恐れ」をベースにした会話や事態、に多く触れることになる。
これほどまでに根付いているものなのか、と思う。

ビジネス自体、恐れをベースに、ウリに、あおるようなものもたくさんある。

リスクと言う名の恐れ。
恐れの裏返しの「メリット」。

・・・いろいろですなぁ。

で、今回のモヤモヤは、お金に対する恐れというより、評価に対する恐れ、なのだけれど、私の本質として「評価されたい!」というのがあるから、これは仕方ないんだよね。
もうね、そういう設計で今回は産まれてきているんだもの。だから自然なことなのだ。
(ヒューマンデザインでプロジェクターの私は、まず認められてから動くことが大前提なのだ。なーんて、マニアックなハナシ)

だからその恐れを嫌がらず、じっと見つめてあげて、そして認めてあげた。

そうだね、認められたいよね。もっと高く評価されたいよね。
大丈夫。
認められたい!って気持ちがあるからがんばれるよね。
そこが私の原動力なんだからちっとも悪いことではないんだよ。
そしてトータルでみて、ちゃんと認めてもらえるから。目の前の人、ではなく大きな部分でね。
だから、最善を尽くそうね。

そうやって、自分の中でバランスをとってみた。

モヤモヤ・・・なくなった、わけではなく、何か違う形になった感じだ。
うまく表現できないけれど・・エネルギーが加算された感じ?

自分の中にある恐れ、いろいろある。

この可愛い息子たちが目の前からいなくなってしまったらどうしよう。
明日、地震がきたらどうしよう。
・・・
ほんと、いろいろ。

今までは恐れを観察するまでにとどめていたけれど、そこから一歩踏み込んで、バランスをとることをしてみようと思う。

ああ、この恐れがあるからこそ、これをありがたいと感じられるんだ。
ありがとう。

そんな感じでね。

そうすると、また何か、違うドアが開きそうだ