朝の、涙。

雪が溶けた頃から、朝は20分山をくだってバス停まで長男と一緒に歩くのを再開しています。

 

最近は、時々次男も加わるようになりました。

 

最初はバス停から「おとーさんにでんわー」と登る氣ゼロだった彼も、

3回に1回くらいはすべて登って帰られるようになりました。

うーん、すごいぞ、5歳。

 

そういえば、長男は新年度に入ってから、週に2,3回は帰りも一人でバスに乗り、歩いて帰ってくることを始めました。

そんなに心配していませんでしたが、やはりちゃんと帰ってくるので成長したなぁと思います。

 

そして、今朝は長男と久しぶりに2人の朝。

黙々と少し距離を置いて歩く長男。

ふざけてくっつこうとするとススっと離れる・・・・

 

うーん、もしや・・・・

 

なんとなく思ったわたしは、長男に聞いてみました。

 

あのさ、そろそろ一人で行きも歩きたいんじゃない?

 

すると長男

 

うーん、週に2回くらいかなー

 

全部はいやなんだね?

 

うん。

 

というわけで、行きも週に2回、一人で歩いて行くことになりました。

 

いや、素晴らしいことなんですよね。成長しているし、自立していく。

わたしも、どちらかというと早く親から離れて自由に?暮らしてみたくてたまらなかったので、そうだろうなーと思いつつ。

 

でも、彼を見送った帰り道、ポロポロと涙がこぼれてきました。

 

思ったより早く、彼は自分の世界を歩んでいくのだろうな、とか、

小さい頃のぴとっとくっついてきた感触とか、

いろんなものがフラッシュバックして何が何だかわからないまま、泣いていました。

 

何で、こんなに涙がでるのかな・・・

 

寂しいとも違う。

どんなにしあわせな瞬間でも、それを閉じ込められないことに。

自分が、すごくしあわせに思える瞬間でも、変化することに思いを馳せていることに。

あんなに忘れまいと思った素敵な思い出も時と共にうすれていくことに。

 

子ども時代から、いわゆる「良い季節」があまり好きではありませんでした。

親に抱っこされてとてもしあわせなのに、「きっとこの人達も、わたしが死ぬときは守ってくれないだろう」と冷静に死をみつめていた記憶。

キラキラ光る葉っぱをみながら、流れゆくことにしか、永遠はないんだと寂しく思った記憶。

 

いろんな記憶があふれでて、ポロポロ泣き続けました。

 

自分の中にある、変化を望む性と、安定や永遠に憧れる性。

 

その二つを遠くからそっと眺めながら、久しぶりに涙を流した朝でした。

 

 

 

原村生活

Posted by Miyo